自宅でのタイヤ交換用に、新たにマキタの充電式インパクトレンチ、TW700D (TW700DRGX) を買いました。 なぜこれを買ったのか、一緒に買ってよかったソケットは何か、使用感はどうだったか・・・など。
マキタの充電式インパクトレンチ、TW700DRGXを買いました
この記事を書いているのは、2022年11月、雪が降ってくる直前です。 2022年冬シーズンのタイヤ交換のために、マキタ(株式会社マキタ) の充電式インパクトレンチ、TW700DRGX を買いました。
実際に買った実物はこれ↓です。
TW700DRGXは、本体のみのTW700DZ だけでなく、バッテリー(BL1860B, 18V 6.0Ah)が2個と、充電器(DC18RF)、それらを入れるケースも含めたセット品です。
本体のみのTW700DZ 単体↓ www.amazon.co.jp
バッテリー(BL1860B) 1個 単体↓ www.amazon.co.jp
充電器(DC18RF)単体↓ www.amazon.co.jp
ということで、セット品がTW700DRGXで、本体単体がTW700DZとなりますが、メイン部分となる本体機能を総称して、「TW700D」と呼ばれています。
今回、セット品であるTW700DRGXを買いました。
届いた実物は以下の通りです。ケースがデカイ!
TW700DRGX なので、本体だけでなく充電器と電池2個も入っています。
なぜTW700DRGXを買ったのか?
何故買ったのか・・・、それは自宅でのタイヤ交換のためです。 雪国在住のため、冬の季節はスタッドレスタイヤに履き替える必要があり、それを自分でやりやすくするための工具として買いました。
(そもそも、業者に頼めばいいのでは?と思うかもしれませんが、実家の田舎には家族一人につき一台の車があるので、自分でやって節約しないと破産します・・・)
元々、エアーコンプレッサーとエアー式のインパクトレンチは持っていましたが、いくつか不満がありました。 不満点は以下の通りです。
- タイヤ1本交換するだけで、エアーコンプレッサーのタンクのエア容量が持たず、エアーインパクトレンチにトルクがかからない
- エアーインパクトレンチのため、エアホースの取り回しが面倒
- そもそもエアーコンプレッサーがうるさい
一番不満に思っていたのは、最初のエアーコンプレッサーのエア容量が持たず、タイヤを1本交換する途中にトルクが抜けてしまう点です。。。
タンク容量30Lのアネスト岩田のエアーコンプレッサーを使っていましたが、最大トルク520Nmのエアーインパクトレンチを動かそうとすると、 タイヤを1本交換している途中に(ホイールナットの4本目を外している間ぐらいに)エアーが足りなくなり、トルクが落ちてきてしまっていました。
そうなると、再度タンクにエアーが溜まるまで、30秒〜1分ぐらい待たねばならず、ストレスフルでした。
(もしかしたら、エアーインパクトレンチの最大トルクが大きすぎて、稼働するのにエアーを必要以上に食っていたのかもしれませんが、、定かではないです。)
実際問題、エアーが溜まる時間を我慢すれば、ちゃんとホイールナットを外せたので、役目としては果たせていました。
ですが、弱々しいトルクでホイールナットを必要以上に打撃し、なんとかホイールナットを回せる・・・ぐらいの力加減で何とも頼りなかったので、 今回新たに充電式インパクトレンチに乗り換えることにしました。
で、何故TW700DRGXを選んだのかは以下の通りです。
- 信頼のおけるメーカー、製品にしたい。
- タイヤ交換で、余裕の力でホイールナットを回せるだけの能力がほしい
- とはいえ、ホビーユースなので、プロユースまでの仕様はいらない
- せっかくの充電式の充電工具なので、充電池を他の製品でも使いまわしてみたい
マキタの他にもHiKOKI(旧日立工機、ハイコーキ)や、パナソニック、ボッシュなど、名だたるメーカーがたくさんありますが、今回はマキタを選びました。 YouTubeでも様々なタイヤ交換のシーンを見れた点や、悪い評価がなかった点、充電池を使い回せる充電工具もたくさんラインナップにあるのを確認できた点など、それらを総合的に評価してマキタにしました。
さて、マキタを選んでも、マキタの中に複数の充電式インパクトレンチがラインナップされていることに気が付きました。
例えば、TW700Dの一個下のクラスには、TW300Dというものも存在しています。
TW700Dの最大締め付けトルクが600Nmである一方、TW300Dの最大締め付けトルクは300Nmです。
TW300Dは軽くて、それでもタイヤ交換はちゃんとできる・・・というのをAmazonの評価コメントから読み取ることができましたが、 自分はひとつ上のクラスのTW700Dにしました。
YouTubeで、いろんな人がTW700Dで嬉しそうにホイールナットを緩めていたのが印象に強く残ったからというのもありますが、TW300Dにちょっとだけお金をプラスするだけで余裕の安心を買うことができそうだ、と思ったからです。
ちゃんとTW700Dでも、先端は差込角12.7mm(1/2インチ)となっていますので、ホイールナット交換用ソケットの大半はそのままはめられます。
ということで、TW700Dを選んだのですが、実は更にプロユースの品として、40Vmaxシリーズの一つ、TW007GRDX というのも存在しています。 こちらは36vバッテリータイプで、電池が切れるまで安定してトルクを出せる品物のようです。
上位互換?と思いきや、マキタの強みである18vバッテリーの充電工具シリーズには36vバッテリーは使えないので(36vバッテリータイプの充電工具のラインナップはまだ少ないので)、 今後充電式インパクトレンチで揃えたバッテリーの資産を活かしたく、36vシリーズではなく18vシリーズを買うことにしました。
そんなこんなで、18vシリーズで結構なトルクがあるTW700Dを買ったというわけです。
TW700DRGXと一緒に買ってよかったソケットや部品
さて、TW700Dを買うだけでタイヤ交換ができるか!?というとそんなことはなく、もうちょっとインパクトレンチのために必要な部品を揃える必要があります。 (もちろん、タイヤ交換にはジャッキとか輪止めとかそういうものも必要ですけど)
その一つとして、タイヤ交換用のソケットです。 多くのホイールは、21HEXのナット(二面幅が21mmの六角形のナット)や19HEXのナット, 17HEXのナットが装着されています。
一方で、今回の充電式インパクトレンチの先端は四角形で12.7mmの出っ張りしかありません。
なので、この12.7mmの四角形の出っ張りと、六角形のナットを繋ぐ役目を果たすソケットが必要になるわけです。
今回、TW700Dに付けるソケットとして、以下の3つのソケットとワンタッチアダプターを用意しました。
私事としまして、スタッドレス用のホイールのナットホールが割と狭くて、ソケットを適当に選ぶと、ホイールのナット周囲の側面がガリガリとソケットで削れてしまうという危険性がありました。 というか、適当なソケットだとそもそも入らなかったりします。
そのため、以下のような条件でソケットを選びました。
- 狭いナットホールでもホイールを傷つけないために、ナットホールとのクリアランスに余裕を持てるサイズのソケット
- プロテクターがついているソケット
- インパクトレンチにつけてもガタガタしない、精度の高いソケット
- ソケットの内側の工作精度や品質が高くて、ナットを損傷させるリスクが低いソケット
- 車体などを傷つけないように長いソケット
このような条件下で選んだものが、TONE(TONE株式会社)の「プロテクター付インパクト用薄形ロングホイルナットソケット」シリーズです。 4AP-17LLN, 4AP-19LLN, 4AP-21LLN の型番のものになります。
4AP-17LLN www.amazon.co.jp
4AP-19LLN www.amazon.co.jp
4AP-21LLN www.amazon.co.jp
TONEには、これ以外にも似たようなロングソケットがありまして、例えば、「クイックフィット」形状のソケットも売っています。
クイックフィットは、ソケット部分が単なる六角形ではなく、六角形のナットがはまりやすいような形状になっています。 ですが、私は薄型のソケットで大トルクを受け止めなければいけない観点から、ソケットの寿命を長く保ちたい思惑もあったので、普通の六角形のソケット、4AP-19LLN〜4AP-21LLNシリーズを選びました。
で、インパクトレンチとこのソケットを固定するためには、ロック用のピンとOリングも必要になります。(無かったら、ふとした拍子にソケットが飛んでいき、怪我する危険性があるので)
Googleで4AP-17LLNを探して出てくるPDFには、ロックピンは「PIN3020S」、Oリングは「RINGS28」と記載されているのですが、 どこを探しても品切れや廃盤となっていて手に入りそうになく、途方に暮れていたのですが、
公式の総合オンラインカタログを見てみたら、ロックピンは「P3020S」、Oリングは「RP20S」が4AP-17LLN, 4AP-19LLN, 4AP-21LLNに適合すると書いてありました! どうも、Googleで出てくるPDFは古かったようです。 なので、4AP-17LLN, 4AP-19LLN, 4AP-21LLNのソケットに合わせて、P3020SとRP20Sも発注しました。
4AP-17LLN, 4AP-19LLN, 4AP-21LLN用のロックピン、P3020S www.amazon.co.jp
4AP-17LLN, 4AP-19LLN, 4AP-21LLN用のOリング、RP20S www.amazon.co.jp
先の写真にちらっと載っていましたが、ついでに、ワンタッチでソケットを脱着できるワンタッチアダプター、TOPのEPA-4も買いました。
ロックピンとOリングも買っているのに、なんでワンタッチアダプターも?と思うことでしょうが、 完全に固定して使いたい場合は前者を、頻繁に差し替えて使う場合(&ワンタッチアダプターを噛まして回転のブレを許容できる場合)は後者を使おう、との意図から買いました。
さて、これで完全に物が揃ったわけです。
インパクトレンチのTW700DRGX、 ソケットの4AP-17LLN、4AP-19LLN、4AP-21LLN、 ソケットとインパクトレンチを固定するピンのP3020S、 ソケットとインパクトレンチを固定するピンを保持するOリングのRP20S、 ワンタッチアダプターのTOPのEPA-4
これで全てです。
実際の使用感
さて、品物が届いたので実際にソケットをインパクトレンチに装着してみました。
まずはワンタッチアダプターを介して、ソケット(4AP-19LLN)をTW700Dに取り付けた図です。
次に、ワンタッチアダプターは使わず、直接ソケットをインパクトレンチに取り付けた図です。
こうやって横から見てみると分かるのですが、ワンタッチアダプターを付けたほうが少しソケットの先端が垂れ下がっているのがわかります。 つまりこれは、回転させたときに先端が垂れた分だけブレるということを意味しています。。。
で、実際に回してみたら、結構先端がぶれたので、慣れるまではワンタッチアダプターを使わないことにしました。 なので、TW700Dに直接ソケットをはめてタイヤ交換を行うことにしました。
以下のスタッドレスタイヤに交換します。こいつが厄介で、ナットホールが非常に狭く、4AP-17LLNの薄型ソケットじゃないと絶対傷がつくと思います。。
↑のスタッドレスタイヤに交換するために、夏用タイヤを外すときにTW700Dを早速使いました。 そのときの動画は以下の通りです。
タイヤ交換にはやっぱりマキタ・・・!充電式インパクトレンチ最高 pic.twitter.com/LSXmdOeOnl
— たにしお (@shoutatani) 2022年11月19日
どうです、余裕のトルクでしょう。5個あるナットが悠々と外せました・・・!
元々のエアーインパクトレンチでは、ここまで軽々とは外せませんでした。。。
「だだだ・・だだだっ ・・・だだだっ」と打撃が9回ぐらいやって、なんとか一個のナットを外せるぐらいだったのが、
「だだっ」って1, 2回ぐらいの打撃でいきなり外れるようになりました。
エアーの溜まる時間待ちも、エアホースの取り回しも不要で、タイヤ交換が一層楽になりましたね・・・!
しかも、5個×ホイール4本で計20個分外し、他の車の4個×ホイール4本で計16個分更に外し、合計36個分外しても、なんとバッテリー残量は1メモリも減っていませんでした・・・! (メモリは4つ分あるので、どんなに容量使っても75%は残っていそうです)
TW700DRGXにはバッテリーが2個ありますので、大口径のホイール交換を何台やっても余裕でバッテリーは足りるでしょう!
最後に
今回、TW700DRGXを買ったことで、マキタの18vシリーズと付き合っていくことになりました。 もしTW700Dを買い換えるということになっても、今後は本体だけの買い替えで済みそうです。 余裕のトルク、買い替えてよかった。